
山野草の鉢はどうしてこんなに高いのだろう、という思いがしてならない。例えば、植える山野草が、ビニールポットに入った400円から800円くらいのものでも、それを植える鉢は、焼き物や陶器の鉢であれば、確実に中身の山野草よりも高い鉢になる。数十円から数百円の駄温鉢もあることはあるが、少し見栄えをよくしようと思えば駄温鉢というわけにはいかない。ちょっとでも気に入った山野草なら、どうしても山野草らしい雰囲気の鉢に植えたいと思うのは自然である。
となると、自分で山野草の鉢作りに挑戦するか、どこかから安価な鉢を探してこなければならない。自分で鉢を作るといっても簡単ではない。陶芸教室に通ったりしなければならないし、頑張ったとしてもかなりの時間も要するだろう。また、材料費は?釜は?どのくらいの手間暇がかかるの?自分に山野草に合った鉢が作れるのか?と考えると簡単には踏み込めない。
そこで、手っ取り早く鉢を作るにはどうしたらよいかと考えていたときに思いついたのが百円ショップであった。しかし、百円ショップの鉢にはあまり満足できるものはない。全部といってよいほど鉢底の穴が小さ過ぎる。また、ばかに薄かったりする。ところが、百円ショップには様々な食器類もおいてある。その中に、山野草の鉢としても使えるような面白いのがうれしいことにいっぱいあるのだ。
問題は鉢底の穴を開けることである。初めは太めの釘を金槌で少しずつ叩きながら開けていた。ところが、この方法だと、中側が大きめに剥離してしまう。中側で外見には分からないとはいえどうも面白くない。釘からポンチ専用の金属に変えてみたり、砂を敷き詰めた中に埋めて打ったりしたがだめであった。
何とかきれいな穴を開ける方法はないものか。そう思っていたときに、雑誌「山野草とミニ盆栽」の通信販売欄の一番最後尾に”人造ダイヤ丸カッター3本組”というのを見つけた。直径が7、11、15mmの3種類で7,000円である。電動ドリルの先端に取り付けて使うものである。さいわい電動ドリルは以前買っておいたのがあった。少し値段にびびったが、これを使って安い容器を鉢に改造できる数を考えたらと考えて思い切って注文した。
山野草の鉢は水はけの良さを第一に考えなければならないので、一番大きい15mmを使うことが多い、いやほとんどといってよい。できばえは写真の通りである。大いに満足している。スポッときれいな穴が開く。ただし、できあがった鉢を使っているといくつか難点も見つかった。もともと食器として考えられているので、中側に施されている模様やデザインが死んでしまうのはいいとしても、中側がつるつるしているものは鉢がひっくり返ったりしたときに、簡単にすぽっときれいに中身が抜けてしまうのである。そいいう鉢の場合は置き場所に配慮が必要である。